フィルムカメラを手に、千葉県の京成津田沼駅にやってきました。
突然家から発掘されたこのカメラは、私が生まれる少し前に親が買ったものみたいです。つまり私の誕生を収めたカメラであり、何にも代えがたいフィルターがかかっているわけです。
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ちょっと暗くなってる写真でも、なんか良く見えるもんな。
今回は、そんな親から受け継いだゆかりしかないカメラを使って、縁もゆかりもない津田沼を散歩していきます。
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さて、駅を背に歩き始めます。黄色いコンクリの塊に支えられた「おそば」看板。他に支える方法はいっぱいありそうだけど、これでまず間違いないよね。
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澄んだ青とやわらかい白、そしてそのあいだにはエメラルドグリーン。なんて空に映える団地なんだ。
使用カメラはCanon EOS Kiss、フィルムはVELVIA100 NP 36EXです。36枚撮りなので、この記事も36枚の写真で完結します。
筆者はカメラ初心者です!あしからず。
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黒寄りの紫を基調とした公園。たぶん自然界には存在しない色。
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ゴミ捨て場にあったありあわせの石たち。毎日違う表情を見せてくれそう。
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駐輪場ではなく粗大ゴミ置き場です。年末感が漂ってますね。
この散歩は2021年12月末に行われました
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「に在る」のインパクトがすごくて思わず撮ってしまった。一瞬今流行りのパン屋かと思っちゃった。
後で調べてみたところ、「○○に在る教会」という名前の教会は日本だけでなく世界中に広がっているみたいです。
地元にあって合一である立場に立つ教会はキリスト教系宗教グループ。中国のキリスト教運動から始まったグループで、これらの運動では「地上における教会の境界線は唯一、都市にあるとする」としている。「地元にあって合一である立場に立つ教会」は世界中へと広まっており、数百万人の教会員が存在する。(Wikipediaより)
へえ。。。
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「新」なのに、どこか懐かしい感じのする佇まい。
「津田沼」と一口に言っても、「京成津田沼」「新津田沼(新京成)」「津田沼(JR)」があるのですね。軽い気持ちで「駅前集合ね」とは言えないなこりゃ。
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公園に蒸気機関車があったので「これは」と思って撮ったけど、どうやら特に興味があったわけではないみたい。完全に撮らされましたな。
撮れる枚数に限りがあるのって難しい。スルーした時のもどかしさと撮った時のもどかしさ両方ある。
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ワンちゃんたちのキメ顔がプロっぽくて好き。インスタやってそう。下の「ケイ☎︎タイ」もポイントです。
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あそこ、サンタがいますね。クリスマスはもう過ぎてるので下りだと思われます。
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ここは貸しスペースとして、様々な習い事やサークル活動、アートギャラリーに使用されてる場所みたいです。
こういう草の根的な文化活動の価値は、いつまでも変わらないと思います。
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わかりにくいのですが、靴下が一足絡まっています。わん管理ですね。
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住宅地の中に突然ある公園、最高。なんだこの簡易滑り台は。滑る部分しかないじゃないか。滑り台を逆走して前歯を折った身としては、恐怖のすべり台である。
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これ、全員が幸せになるのすごいですよね。現に私もぽっかぽか。
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ホットプレートに薄い氷が張っています。そんなばかな、
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この空間全てが美しい。「ていねいな暮らし」はもう使い古されてしまったので、あえて「ステキ」と言いたい。
年末ということもあって、町は静けさで満ちている。カメラのシャッター音が余計に響いている気がする。
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これ、木と柵どちらが「主」でどちらが「従」なんでしょうか。一見、柵は「巻き付かれる」という「従」の側で、木が「巻き付く」主の側のように見えます。しかし、柵が「巻き付く」という行動を木に促し、それに「巻き付かせている」と考えると、柵が主だとも言えます。
なにを言いたいかというと、こうしたモノの邂逅を動的な有機物(主)と静的な無機物(従)のような主従関係でとらえるのではなく、互いに影響を与え合う相互関係の中で考えることはできないか、ということです。
モノの邂逅についてはコチラを御覧ください
この場合の柵や、ごみ捨て場の石もそうですが、一見意思がなさそうなモノに生きた何かを感じる事ができるのが、散歩の醍醐味だと思ってます。
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川らしき場所。
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右には小学校、左には神社があります。ただの道ではなく「抜け道」って感じがしてワクワクする〜。
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個人的ベストショットです。猫を撮るとき、どこまでが彼らのセーフティゾーンかわからないのが難しい。いつもなら近づいては撮り、近づいては撮りってしてるけど、今回はそうは行かず。
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信号待ちの何気ない時間に
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ここがセブンとかになったら泣いちゃうだろうな。
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割と公園が豊富で、遊び場には困らなそう。
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なんて植物だろう。紫がかったピンクの花がきれいで、思わず撮った。
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こんなのどかな住宅街に!これは運命と思い注文のためにインターホンを押すと、感じの良いおじさんが出てきてくださいました。
話を伺うと、店主は大学の元教授(経済学)で定年退職後この燭楽亭(Chocolatier)を開いたそうです。いっぱい試食をさせてもらって、いっぱいお話をして、チョコを買って帰りました。オレンジピールのチョコが最高に美味しかったです!
こういう出会いも散歩の醍醐味。もうホクホクです。
燭楽亭をあとにしてJR津田沼駅に戻り、反対の出口から散歩を続けます。残り枚数もあと少し。
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あれこっちを最初に来るべきだった?「ようこそ!」と言ってるくらいだからはるばる来られることを想定してるのかな。
㉘
「新」「ニュー」という言葉に、「古さ」を感じるようになってしまった。
㉙
テキサスみを感じたので撮ってみたけど、思ってたほどテキサステキサスしてないな。
㉚
公園のアスレチックにポケモンのゲームソフトが縛られていますね。さすがにゲットはしなかった。
㉛
最高のタイミングで最高の場所に来た。カメラのシャッター音も生き生きしてる。このカシャコンっていう音がまた良いんだよなあ。
㉜
バードウォッチングを楽しめるみたいです。右上には富士山も見えます。
富士山の存在は、散歩中のおじさんが教えてくれました。こうして散歩がより豊かになるわけですね。ありがとうおじさん。
㉝
みんな大好き秀和レジデンス、とお花。特有の壁の模様が暗さと相まって不吉なメタファーにも見える。いやあカッケえな。
㉞
商店街にある丸い照明が周囲を暖かくしてくれている。寒かったので助かる〜。なお、触ってみたら常温でした。そんなばかな、
㉟
㊱
「津」だけ点いてないよ〜という激弱な一枚で締めくくられたわけだけど、後ろの空の色がかなり良いから良しとしよう。
今回の津田沼散歩では、散歩の醍醐味をたくさん味わうことができました。
暮らしの美しさや人の優しさに触れたり、今まで知らなかったことを知れたり、モノに生命力を感じたり、猫に会えたり、地元の方とお話できたり、お土産を買えたり、こうした喜びを友人と共有することができたり・・・
これらすべてが偶然の出会いであり、津田沼でなければ味わうことはできませんでした。
これだから散歩はやめられねえぜ。
㊲
なぜか37枚撮れた。「飛び出したらこうなる」ということを体を張って教えてくれている。
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