休日。路線図を眺めていた。
東京メトロ。
都営三田線。
僕にとってはあまり馴染みがない。
「蓮根?え?れんこん?え?笑」
やってきたのは蓮根(はすね)。
もちろんレンコンではない。だろうとは思っていた。
とはいえ少し期待してしまっていた。本当にレンコンではないなんて。
「F+O」もしくは「L+O」でタイプできますよ~。
さてと。歩くぜ。
イルカと応援団って結構遠い気がしない?
じゃあ何だったらいいんだよと言われてもわかんないけど。
やはり自覚はあるよね。むしろアイデンティティとまで思っているよね。
いつも思うけど、この世界の空がこの色で本当に良かった。
青じゃなくて、黄土色とか銀色とかだったらめちゃくちゃ嫌だった。
「株式会社」という不思議な住所名なのかと思った。
ドクターマリオがいたりして。
なんて健全な小道だろう。歩くしかない。
要らないなら欲しいよ。くれよ。
蓮根児童遊園だって。まだ全然レンコンて読んじゃうな。
板橋区の基準になっているらしい。僕なんかが基準に立ってていいんですか?レンコンだと思っていたのに。
ていうかここ板橋区だったんだ。基本的に散歩中は地図を一切見ないので、ここで初めて自分のいる場所を認識した。
基準は基準でも三級らしい。
二級までは割と簡単なんだけど、二級と一級の差がそれはもう相当。
みたいなことって、あったりするかな。
「基準点を大切に」という価値観は、言われなかったら知らなかったので助かった。
基準点に相応しい遊び方をしている子供がいるのかもしれない。
満足したので(なにに?)、公園を出る。
すげーピンクいなあ。
色の数がすごい。
ひゃくぱー君の履いているニューバランスって蓮根で買える?
ダイナミックな歩道橋だ。
マジでこういうでかい建築物見ると、「全部人が作ったと思うと怖いな。」って思える。毎回。新鮮に。
我ながら一体何に怯えているんだろう。
「魔の手」が完全に無視されている。この防犯意識の高さ、アツい。
「ごりら」と「整骨院」はなんだか食べ合わせ悪い気がするんだけど。
ごりごり、ぼきっ!とかなっちゃいそうじゃない?
好き勝手言ってごめんなさい。
そして蓮根はごりらまでも、ピンクいな。
これを「つきぎめ」と読むことなんかとっくに知っているのに、未だに「げっきょく」を経由してしまう。
であるとするなら、そんな僕がこの町の正しい読み方を理解するまでには、あと10年くらい必要なんじゃないか?
文字は読めなくとも歩みを進めることはできる。
やれることからやっていく。
そんな笑顔で、そんな物騒なこと……。
藪から棒にやめてよ。言いたいことはわかるけどね。
ぐにーん。
なんだかヘリテージ感のある車。
「自家用」が平成以降失われたフォントで記されている。
平成仮面ライダーって、総じてこういうところで戦ってない?
きちんと観た事ないから的外れなことを言っている可能性は大いにある。
数多のライダーキック跡。
この先、令和にノスタルジーを感じる時が来るなんて予想がつかないよね。確かに来るはずなのに。
確かに令和だし、より一層新陳代謝は激しくなるかもしれない。今までありがとう。
そんなことをぼーっと考えながら歩いていたら、おばあちゃんが傘立てに杖をさして薬局へ入っていって面白かった。
薬局の中ではどうするんだろう。外を歩く時だけ使う杖なのかな。
着いた。気が付いたら一周していたらしい。
すみません。お邪魔しました。帰りますよ。
帰る前に甘噛み接骨院が拝めてよかった。
コメント